私が高校生の頃に付き合っていた彼とは、出会いの瞬間から運命を感じました。
入試の日に、行きの電車の中から入試の教室、帰りの電車と帰り道まで、知り合いでもないのにずっと一緒だったひとがいたんです。
私が受けた高校はかなりおバカでも入れる学校だったので、受験する人があまりいませんでした。
西成高校です。
それで同じ地域から受験となると、知っていてもよさそうなのに…誰なんだろう?と気になったのが、出会いというか、好きになったきっかけでした。
無事合格し、入学すると、そのときの彼もいました。
クラスが違ったんですが、目立つグループに属しているわけでもないのに、彼はなぜか目立つ人で、私の友達も彼の事が好きだというのです。
内心焦った私は、思いつきで「あの人私と地元が同じだから、協力してあげるよ!」といい、彼に近づきました。
(当時から自覚はありましたが、最低ですね…)
帰りの電車が同じなのをいいことに話しかけると、彼も私の事が気になっていたのか、次の日には向こうから「今日も一緒に帰ろう」と誘われました。
これはもらったな、とほくそ笑んでいたのですが、彼の事を好きだと言った友達も黙って見ているわけではなく「あの人に告白する!」と言い出しました。
はじめに協力するといった手前、阻止する事も出来ず(そんな権利もないのですが)友達が彼に告白するという日は家で悶々と過ごしました。
友達からも、その彼からも連絡がなく、あまり眠れませんでした。
次の日学校へ行くと、友達が昨日の事を事細かに話してくれました。
要約すると、告白したけど返事はまだ、という事です。
その日の帰り、彼が一緒に帰ろうと言ってきて、電車の中で「昨日○○さんに付き合って欲しいって言われた」と言い出しました。
私は「どうすんの?付き合うの?いい子だよ」と心にもない事を言って動揺を抑えましたが、その後から「○○さんとは付き合わない。
お前だったら即OKだったのに…」と告白されたのです!
私は飛びあがるほどに嬉しくて「私も◎◎くんが告白してくれたら即OKだよ」と言って付き合い始めました。
当然友達の女の子からはサイテーと罵られましたが、そんな事全く気になりませんでした。
当時は恋愛が全て、みたいな心境で、今思うと馬鹿みたいですが、本当に世界がバラ色に見えました(笑)
高校生だったので、バイトをしてお金を貯めて、夏休みには毎年蒜山高原に旅行に行きました。
冬には温泉に行ったり、今考えるとよく親は許していたなーという感じですが、自分で稼いだお金だったので文句の言いようもなかったのでしょうね。
高校生の恋愛らしく、ちょっとしたことですぐ「もう別れる!」というケンカになっていましたが、3年くらい付き合いました。
高校を卒業して私が就職し、大人達と働くようになってからは彼の事が急速に子供っぽく思えてしまって、お別れしました。
別れを切り出した時に、彼が号泣して、それからストーカーみたいになってしまい、親が心配して警察を呼んだりした事も今となっては笑い話です。